- ミステリー・オブ・シャドウ -
The Mystery of Shadow


ロクリーン著


ウルラに住んでいる友達よ、元気?裕福な家だからか、お金に不自由のない友達がいるからか、それとも苦労しながらアルバイトをやってもらった報酬で何を買おうかなと思った人なのかわからないけど、とりあずえ俺の本を買ってくれたことには感謝する。そういう意味で、次のシリーズが出たときも宜しくね!

俺の名前はロクリーン!海の男であり吟遊詩人だ!よく覚えてくれ!たいへんなエリンでの生活をしていくうちに必ずどこか役に立つときがあるから(そこの頬杖をついて適当に読んでいるあなた!そんなことはないと思ってるだろう。みんな最初はそう思うのだから)

ま、とにかく。ナオとかいうかわいい女の子の話に惑わされてどこかも知らずここエリンに連れられてきたあなた、うまくいってる?たぶんこの本を読んでいるみなさんのうちのほとんどはご飯もろくに食べず、店の前で野宿しながら暮らしているだろう。それに仕事もなくて少ないアルバイト口を捜しながらここの生活を恨んでいるだろう。それはすべてある村長が推進している極秘のプランのことから起こったことなんだ。これに関しては俺が執筆中のほかの本で話す予定なので…(ロクリーンスロウライフシリーズ-コインの両面'ナオとダンカン'、近刊予定)

とにかく世の中はお金が全部じゃないだろう。思う存分人生を楽しめることは、牧場の羊の毛のようにいくらでも手にすることができるのだ。ただ拾うだけでいい!スロウライフが流行っているんだよ!大ブレーク!そういう意味で今日は俺が発見した驚くような事実を言ってあげよう。ウルラのあっちこっち行ってないとこがない俺の話だからよく聞いといて!

…おまえの影は実はモンスターなんだ。

信じられないだろう。やっぱりそうなんだ。詳しいことは俺にもよくわからないけど、教養のあるものや近代的な教育を受けている人なら太陽と月が作り出した調和だと知っているだろう。だからたぶん俺の言うことがうそだと思われるだろうが本当はそうじゃないんだ。これは俺がある日の夜寝ているときふと思い出したことだが、影というのは光りを嫌っている動物が土の表面にくっついて人に寄生しているものなんだ。だから室内のような光りが少ないところではあっちこっと出たり入ったりして、出かけようとしたら俺の下にくっついてしまうんだ。それ見たことある?アルバイトをもらいに行ったとき天井に自分の影が遊んでること…橋とか絶壁のところにもついたりするのをみると光りがそんなにいやなことでもないようだが…湿ったところや石のようなものについているのが好きなようだったな。でもモンスターでもないのになんで形もあいまいで捕まらないのかわからないな…

…でもこれは俺にもちょっとわからないことなので自身はないな…
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もういい、夜思い出したときはすごいなと思ったのに…