- 楽園と休憩 -
Rest In Paradise
カラジェック著
永遠の安らぎを得られる楽園や天国などあるはずもないが、もしそんなものがあったとしても、わたしは行きたくない。
楽園にはせいぜこんな人々しかいないだろうから。
ボロをまとって貧しく死んでいったかわいそうな者たち。
一日中礼拝堂の中で腰をかがめていた老いたライミラクの司祭たち。
一生のうち一度も嘘をつけず、力ないことばかり言ってこの世を去った人々。
そうした彼らは楽園に行くだろうが、そんな彼らのいる場所に、わたしは行きたくない。
わたしはむしろ地獄に行きたい。
そこは、頭からつま先まで金銀で飾り立てていた高貴な貴族や、戦場で熾烈に戦い消えていった騎士たち。
そして適当に堕落した司祭や、好き勝手に生きたが人生の楽しみ方を知っていた者たちがとどまる場所だからだ。
この者たちとともに永遠に楽しめるのならば、その時からが真の休憩の始まりではないか?