- パスタ作り -
Making Pasta


ケレンジャ著



1. パスタとは?

パスタと言うと、ソースに混ぜ合わせた麺を想像する人が多いかと思います。 しかしそれは「スパゲッティ」であり、パスタの一種に過ぎません。
実際、パスタはソースを除いた麺部分 ── いいえ、より正確には、 小麦粉と水を一緒に練り合わせ、特殊な方法で加工した食材のことを指します。

2. パスタ作り

パスタを作るには、まず小麦粉で生地を作ります。 この過程でオリーブ油や卵、シャンパンなどを加えても良いですし、 お好みで他の香辛料を入れたりしても良いですが、そこまで気を使わなくても構いません。

パスタを作る原料の中で最も良いものに「セモリナ」がありますが、 これは、不溶性たんぱく質の含量が豊富な品種の小麦胚芽を、粗くひいて作った小麦粉になります。 「セモリナ」に限らず、どの小麦粉の生地でもそうですが、小麦粉の粘り気を出すためにはかなりの力で、十分なモチモチ感が出るまで練り続ける必要があります。 材料の配合も大事ですが、練る時の力加減が、そのまま食感に反映されるためです。
生地にモチモチ感が出てきたら、練るのを止め、包丁で切りそろえます。 切る時の細さや切り方が、パスタの形を決めることになりますので、次の項目で詳しくみてみましょう。

3. パスタの種類

パスタを切る形によって、ソースを含ませるために真ん中に穴を空けたマカロニやペンネ、 一般的な麺の形のスパゲッティやニュートリションヌードル、フェットチーネ、 技巧をこらして作るファルファッレやトルテリーニ、コンキリエ、フシリ、 そして、麺の間にチーズや肉・野菜をはさみやすく作るラザニアなどに分かれます。
しかし、どんなパスタを作るにしても、切ったパスタは、1本1本がくっつかないようにすることが一番重要なポイントになります。これだけは忘れないでください。

4. パスタをゆでる

パスタをゆでるにあたり、最も重要なのは水の量とゆで時間です。 スパゲッティを基準にして説明すると、鍋でゆでる時は、通常、パスタの10倍くらいの水を入れてゆでます。 水が沸騰し始めたら粗塩を大さじ1杯くらい入れると、麺の中までよく火が通ります。 もちろん、硬めの麺がお好きな方は入れなくても良いです。 ちなみに、小麦粉の味が出ない程度に若干生ゆで気味にゆでると、パスタの歯応えが引き立ちます。 専門的な料理人は、これをアルデンテと呼びます。
次に、具体的なゆで方ですが、まず鍋が沸騰したら、扇形に広げたパスタを、鍋の縁を縁取るように回しながら入れます。 こうすることで、麺がくっついてしまうのを防ぐことができるのです。ゆでている間も、麺がくっつかないように定期的に鍋をかき混ぜると良いでしょう。 ゆで時間は、パスタの太さと種類によってそれぞれ異なるので、何度も試し、経験を積んで覚えていくのが一番でしょう。

5. パスタ料理のセンス

こうして作られたパスタにソースをかけて食べるとすばらしい料理になります。 パスタのソースとしては、魚を始めとした海産物から肉類や卵のような動物性材料、 チーズや野菜、オリーブ油、バター、生クリームなどなど、様々な食材を使うことができますが、 パスタには、それぞれ合うソース・合わないソースがあるという点は忘れないでください。 用意するソースによって、作るパスタも自然に決まるのです。
大まかに分類すると、細長い麺の場合は軽く薄いテイストのソース、 長く太い麺の場合は、口に含んだ時のパスタとのからみを考慮して若干濃いめのソース、 短く形のある麺には、流れにくいとろみのあるソースをオススメします。