- パイのお話1部: パイについて -
Pie Story vol.1: About Pie


デニエラ著



1. はじめに

こうして皆さんに新しい料理を説明する機会ができ 光栄に思っています。

パイのお話は3部構成で書き下ろしていく予定です。 今日は簡単にパイの由来とその一般的な調理方法についてご紹介します。

2. パイの由来

パイの語源については2種類の意見があります。

ひとつめの話はカササギ(英語名はマグパイ Magpie)に由来しているという主張です。
カササギ、日常で簡単に見ることができ親しみのある鳥ですよね? カササギは丸く巣を作ったあと 自分の好きな物をくわえて来てどっさり巣に置く習性があります。

丸いパイ生地の中に様々な材料を入れて作ったものが カササギの巣と酷似しているため、パイと呼ぶようになったと言います。

ふたつめの話は、昔の靴の名前に由来しているという主張です。

靴の形が今のような形でなかった昔は、 長方形型の靴を作って履いたそうです。

当時、パイとその靴の形が似ていて 靴の名前を取ってパイと呼び始めたと言います。
私はカササギの話のほうが好きですが、 皆さんはどうでしょうか?

3. パイとは?

パイは、お皿型の下敷きに様々な材料を入れて作った - 一種の焼き菓子です。
普通デザートとして食べるパイは堅果類や果物とクリームを混ぜて作り、 食事として食べる場合は、肉を入れて焼いたりします。

中身を入れるお皿型の下敷きはパイ生地(シェル)、またはパイ皮と呼びます。


4. パイ生地作り

まず小麦粉、塩、砂糖を混ぜたあと、ふるいにかけます。

冷たく保管したバターを細かく切り、小麦粉に均等に混ぜていきます。

生地の真ん中に溝を作り、卵を溶いて少しずつよくかき回して混ぜてください。 このとき生地をこねすぎるとぱりっとしたパイの味が消えるので気をつけてください。

生地は新鮮な場所で1時間ほど熟成させます。

熟成が終わったら、生地用麺棒で押して平らなお皿型を作り 縁をきれいに装飾してください。

5. パイ作り

この次はとても簡単です。 パイごとに中身の材料がかなり多く、2部で詳しく扱う予定ですので 一般的な方法だけ説明します。

好きな材料(果物、堅果類、肉など)とクリーム、卵などを混ぜて パイ生地に入れたあと薄黄色に焼けば完成です。

このとき注意することは、 高温で短時間焼かなければならないということです。

高すぎる温度で加熱すると、表面が焦げてパイが台無しになりますし、 あまりにも長時間焼くと、パイの中身が外に流れ出る可能性があります。

6. おわりに

今回はパイの名前の意味と簡単な調理方法についてお話しました。

パイは、日常でよく見る材料を使って簡単に作れる 賢い食べ物です。

一食の食事としても、味や栄養面において他の料理と比べまったく遜色がありません。

皆さん、私の本「パイのお話」を読んで 誰でも素敵なパイを作れることを 祈っています。

次回は、様々なパイのレシピについてご説明します。




(次の巻に続く)