- シェフの料理講座 -
Chef's Easy Cooking Series

発酵
Fermentation



ミルクティー著




* 発酵とは?

人が食べる食べ物の1/3は発酵過程を経たものだそうです。それほど案外私たちは発酵食品に囲まれているということでしょう。
食べ物に入っている酵母や乳酸菌などの微生物が有機物を分解する過程を発酵といいます。
微生物による有機物の分解現象であるため、腐敗と同じ過程を経ますが、その結果が人にとって良い効果をもたらす場合を発酵といいます。


* 発酵はなぜいいのか?

発酵作用が進行すると食べ物の成分が変わったり新しく作られて独特な香りと風味を生み出したり、もしくは体に良い物質が生成されるなど栄養価が高くなったりします。
また、その過程で腐敗菌の生成及び増殖を防止して食べ物を以前より長く保存する事ができます。

* 代表的な発酵方法

発酵にはアルコール発酵と乳酸発酵という2つの方法があります。

* アルコール発酵

アルコール発酵は無酸素状態で糖類がアルコールと二酸化炭素に分解されてアルコールを作る過程をいいます。アルコール性飲料やパンを作るときに使われます。
酵母を利用して、ビールなどのお酒を作る過程を思い浮かべると理解しやすいでしょう。

* 乳酸発酵

乳酸発酵は乳酸菌が無酸素状態でブドウ糖と反応して乳酸が作られる発酵過程をいいます。
食品の発酵過程だけではなく、走ったり激しい運動をした後息が切れて筋肉が疲れる、私たちの体内で行われる無酸素呼吸も同じ原理です。代表的な食品としてはヨーグルトとキムチが有名です。

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発酵に関する説明はここまでです。発酵食品って案外身近なところにたくさんありましたよね。
独特な味の秘訣である発酵!少し手間はかかりますがその分直接作って食べたときの達成感はひときわ大きくなるのではないでしょうか。