- 楽器の音色 -
Timbre of Instrument


ベイドン 著




はじめに

音楽の様々な音色は、作曲家に霊感を与える。 よって作曲家たちは愛情を持って楽器に接しなければならない。 そしてその霊感には常に責任が伴う。 しかしまだ多くの作曲家たちは楽器に対する理解が足りない。 残念なことに楽譜を読めない演奏者も無関係ではない。

過去、吟遊詩人の叙事的な詩から始まった 作曲の歴史が証明するように作曲と演奏が一体的な関係でありながら、 現世では作曲者と演奏者が二分される風土がよく報告されている。

この二つの接点である楽器への理解を通じ 作曲者と演奏者は、一体化する必要がある。 楽器の理解を深める助けになればと、2冊目の楽器解説書を書くことにする。

楽器の歴史

パルホロン滅亡以前も打楽器を始め リュートとハープのような弦楽器が存在していた。 しかし五音の弦楽器を使用していた点が今とは異なっている。

現在我々が使用している音階は七音で 通常、楽譜にはド(C)からシ(B)で表現される。

劣悪だったパルホロン滅亡直後に比べ 今ではリュートを始め 弦楽器、木管楽器、金管楽器に至るまで多くの楽器が登場した。 そのおかげで今日の音楽家たちはより豊かな音楽生活を享受している。

このように時代の流れにより、楽器の音階は大きく変化したが 楽器固有の音色が大きく変わることはなかった。

楽器の音色

楽器はそれぞれ固有の音色を持っているが 基音と倍音によって固有の音が決まる。 簡単に言うと、最初の音とその後の音が集まり一つの音色を生み出している。

よって音の長さを決める拍子は 楽器の音色を表現する際、大きな影響を与える。 通常、楽譜は拍子を音階の後に数字をつけて表現し、 全音符は1、64分音符は64で表記している。

楽器の選択

作曲者は作曲の前に楽器を選び、表現可能な音域と音色を把握しなければならない。 演奏者もやはり演奏前に楽器に合う楽譜を選べなければならない。 即ちこれが作曲者と演奏者間の真のアンサンブルなのだ。

さらに理解が深まるように楽器の音域で 扱っていなかった楽器について解説しておいたので 最適の楽器を選択し、すばらしいアンサンブルを奏でてほしい。

ロンカドーラ

木管楽器ロンカドーラは 高音を出す管と低音を出す管を二つ合わせた形をしている。 その独特な姿に負けない特色ある音色を持つ。 簡単には手に入らないが、異国的な音に想いをめぐらすとその苦労も気にならない。 ロンカドーラの音域は、O4のCからO6のBまで演奏できる。

ピシスチューバ

ピシスチューバは、その重さに耐え ふんだんに息を吹き込んで演奏する金管楽器だ。 そのため、ジャイアント種族でないと演奏できない。 他の種族にとっては不満でもあるが、反対にジャイアントがいなければ この豊かで安定したピシスチューバの演奏を聴くことはできなかっただろう。 O1のCからO4のBまでの音域を持っている。

単音楽器

小太鼓、大太鼓、シンバル、ハンドベルは 全て音域が限られた単音の打楽器だ。 よって独奏をするには物足りないが 合奏の際、リズムをとったり 足りない音域を補完してくれるなくてはならない重要な楽器である。