- キャンプファイアの魅力-
Campfire with skill


アダンナン著


フィールドに出るとキャンプファイアをして楽しそうに話をしている人達をみかける。キャンプファイアをしながら夜の空を眺め、キラキラ光る星の流れを追う…
そんな優雅な時間を一緒に過ごす事で、次第に理解と共感が生まれる… なんと素晴らしい事だろう。

それ以外にもキャンプファイアの魅力は、キャンプファイアを利用して料理を作り、作った料理を仲間達と一緒に分けて食べる事ができる。 また、キャンプファイアは恐ろしい獣から冒険者を守り、炎の矢を放つ事で敵を遠ざける事ができる。 キャンプファイアは、エリンの世界ではとても重要な役割を果たす。

最近は薪でキャンプファイアをする人が少なくなった。楽にキャンプファイアができるキャンプファイアキットを使う人達が多いからだ。だからと言って何か問題がある訳ではない。 だが、長年冒険者として生きてきた私には我慢ができない。 確かにキャンプファイアキットはとても便利だ。キャンプファイアのスキルがない人でも、簡単にキャンプファイアをする事ができるからだ。

手を汚したがらない若者達に薪を使ったキャンプファイアを何故しないのかと聞くと、「こんなに簡単にキャンプファイアができるのに、キャンプファイアスキルを覚えて何か得するの?」と言った答えが返ってくる。

その様な答えを聞く度に私は「キャンプファイアスキルを使えない奴らが生意気言うな!」と、怒鳴りたくなるのである。

冒険者の特権とも言えるキャンプファイアが、キャンプファイアキットが普及する事で、子供達にも簡単にできる物となってしまった。 薪を使ってキャンプファイアをする苦労や楽しみが軽く見られているのだ。

キャンプファイアキット無しでは種火も作れない青臭い奴らが、あんな事を言うなんて冒険者の恥だ。

そこで経験豊富な私がキャンプファイアキットには真似できないキャンプファイアスキルの素晴らしさを語ろう。

1. スキルと斧さえあれば何処でも簡単にできる

キャンプファイアキットは、点火から消化まで人が用意した材料を買って使うだけだ。もちろん野宿をする場所まで重いキャンプファイアキットを 運ばなければならない。野宿する機会が増えれば増える程、使用するキャンプファイアキットの数も増える。

キャンプファイアキットをインベントリ一杯に詰めて持ち歩く姿を想像してみろ。 そんな間抜けな事があるのだろうか?

キャンプファイアスキルを習得した人は、小さな斧さえあれば近くの木からすぐに薪を取る事ができる。 濡れた木か乾いた木か見分けが付かない若造とは違い、良い薪だけを選ぶ人がキャンプファイアスキルを使える人達だ。

キャンプファイアを覚える事はそんなに難しい事ではない。自然と共感し一体化する事で簡単に薪を見つける事ができる。

2. キャンプファイアスキルは回復速度が速い

確かにキャンプファイアキットを使うと簡単に火を熾す事ができる。 しかし簡単に火を熾すだけが全てではない。簡単に火を熾す事ができるキャンプファイアキットは火力が弱いのだ。

寒さで体が震える人が、小さな火にあたりながら体温を維持するのと、大きな炎の力で瞬時に体を暖め体力を回復させる状況を考えてみよ。 そもそもキャンプファイアキットは、スキルを使えない初心者の人達がキャンプファイアの真似事をできるように作られた商品に過ぎない。

キャンプファイアスキルを身に付けた人なら、薪をどのタイミングで追加するか、火力を上げるには木をどの様に配置するか、どうすれば火力を持続させるかについて詳しく知っている。 キャンプファイアキットの様な制限のあるキャンプファイアは子供の玩具と同じだ。

速く生命力の回復を願うなら、キャンプファイアキットの様な物は遠くへ投げ捨てろ!

キャンプファイアキットは、緊急時には仕方なく使う時もあるが、真の冒険者ならキャンプファイアキットなんかに頼るんじゃない。 ましてやキャンプファイアスキルに疑問を抱くなどの愚かな事はするんでない。

若者達よ。
楽をするという事は、それだけ怠けるという事だ。