- キャンプファイア・火の神秘 -
The Mystery Of Fire


アレクシーナ著



 自然界で火を使える存在は数少ない。文明は火とともに始まったとも言え、種族の歴史もまた火とともに発展してきたものだと断言できる。
 我々は火を使うことで、食べ物を調理して食べることができ、寒さと暗闇をしのぐことができ、何よりも活動時間を大幅に延長することができた。

 現在も我々は、キャンプシェアリングを通じて食べ物を分けたり、その過程から発展して他の誰かと交流する術を学んだりしている。
 これは、生きるうえでの充足感を満たすための行為であり、ひいては自分自身がこの世界の一部であるということを認識するための行為でもある。

 一方、火は常に神秘的で高貴な存在として扱われてきた。それは火が何かを新たに創造する源泉であると同時に、すべてのものを一瞬で破壊しうる力を持っているからだ。


 我々は、キャンプファイアを通じて容易に火と接することができるが、これは日常的でありながらも神話的な、非常に特別な行為と言えよう。

 最も端的な例としては、逆エンチャントがあげられる。逆エンチャントは物にエンチャントされている力を再びスクロールに移す魔法的な行為であり、その過程においてキャンプファイアは重要な道具になっている。
 特に一定ランク以上のキャンプファイアスキルの場合、逆エンチャント成功に影響を与える要因にもなる。


火は死の瞬間でさえ
我々とともにとどまる。
人が死ぬと炎が肉体を離れる。

炎が離れてしまった肉体は
光を失い
温もりを失い
結局は土として残る。

火は心臓を意味し
心臓は生命の根源に位置し
その心臓が止まる瞬間
炎も一緒に消える。